氷帝カンタータ





番外編 秘密のランデブー -Hollywood Dream the Ride-





色々とアトラクションをめぐっていると、時間はもう15:00を過ぎていた。
時計を確認したと同時に私のお腹が、グゥっと主張を始めたではありませんか。


「…ねぇ、ぴよちゃんさま。ちょっと遅いけどお昼にしない?」

「ああ、確かにお腹空きましたね。どこに行きますか?」


すぐさま園内マップを広げ、私にレストランをいくつか紹介してくれるぴよちゃんさま。
もうこんな時間ですから、軽いモノの方がいいでしょうね。
なんて言って、いくつか該当するレストランをピックアップしてくれた。



「…なんかいいよねぇ、こういうの。」

「は?どれですか?このイタリアンのレストランですか?」

「いや、ね。なんか≪頼れる彼氏≫って感じで「誰が彼氏ですか、撤回してください。」



園内マップから目を離さずに、淡々とした表情でそんなことを言われると
もうなんか、逆にもっとからかいたくなりますよね。



「えー、でもさ。これってもう完全にデートだよね?」

「そんなつもりは微塵もないので安心してください。」

「じゃ、じゃあ一体この旅行はなんだっていうの?」

「ボランティアです。」

「うぉおいっ!な、何それ!慈善事業で大阪まで着いてきてくれるの?!いや、でもなんかありがとう!」

「馬鹿なことばっかり言ってないで、早く行きますよ。あまり時間もありませんから。」


私の顔も見ずにスタスタと歩いて行ってしまうぴよちゃんさま。
っく、難攻不落すぎるでしょ何あの男子中学生。
デート発言に怒っているのか何なのか。いつになく歩行スピードの速いぴよちゃんさま。

少し小走りで追いついたものの、ぴよちゃんさまの表情はやっぱりいつもの無表情のままだった。




























「結構おいしかったねー、お腹もいっぱいになっちゃった。」

「少し休憩して行きますか。…アトラクションに並ぶ時間も考慮すると、乗れるのはあと1つぐらいでしょうね。」

「そっかぁ…。じゃあ、私これがいい。」



USJと言えば、やっぱりこれでしょ。
園内マップのハリウッド・エリアにデカデカと描かれている
名物ジェットコースター。
定番の「大阪LOVER」を聞きながら、楽しめる何ともUSJらしいアトラクションだ。

私が指差したアトラクションをじっと見つめて
しばし考え込むぴよちゃんさま。ん?どうした?


「友達に聞いたけど、これ結構早くて怖いらしいよ。」

「………。」

「でもやっぱりここまで来たら乗りたいよねー!1番人気だし、早く並ばなきゃ。」

「…待って下さい。」

「ん?」

「…先輩がまた騒ぎだすと恥ずかしいので、やっぱりこっちにしましょう。」



ぴよちゃんさまが指差したのは、同じハリウッド・エリア内にある
セサミストリートの4Dムービーだった。
そ、そんな可愛らしい趣味あったんだ、ぴよちゃんさま…。
なんとも意外な選択に、驚きの表情を向けていると
居心地の悪そうな顔でぴよちゃんさまが口を開いた。


「勘違いしないでください。先輩が騒がずに済むのを考えた結果です。」

「そんな心配しなくても大丈夫だよ!私、絶叫系には耐性があるんだー。っていうか大好き。」

「………。」

「…ん?もしかして…ぴよちゃんさま苦手だったり「そんなわけないでしょう、早く行きますよ。」


ガタッと席を立ち、トレーを早々に返却口へと戻す彼は
いつになく焦った様子だった。
んー…、でもさっきジュラシックパークでも落ちる瞬間無表情だったし…
「怖い」ってわけじゃないのかな…?
とりあえず、私も慌ててレストランを飛び出した。













「あ、ラッキー!待ち時間20分だって!超空いてるよー。」

「………。」

「さ、ぴよちゃんさま。ロッカー行こう。」

「待って下さい、ロッカーって何ですか。

「あー。このジェットコースターってものすごく激しいらしくてさ、持ち物全部ロッカーに預けなきゃいけないんだって!」



もちろんバッグやポケットに入れている携帯等も全て預けておく必要がある。
それだけ早くて急激な動きをするんだろうなぁ、楽しみだなぁなんて思っていると
隣に居るぴよちゃんさまが、一点を見つめたまま何故か固まっていた。



「…ん?どうしたの?」

「…い、いえ。預けましょうか。」

「うん!同じロッカーに入れよう―。」



ゴソゴソとロッカーに荷物を預け、いざ待機列へ!
おまたせ、なんて彼女っぽいことを言いながらぴよちゃんさまに近づくと
明らかに様子が変だった。……やっぱり、怖いんだろうか。


「…ね、ぴよちゃんさま。もし苦手なら辞めてもいいよ?」

「……別に。」

「本当?だってなんか顔色悪いよ?」

「失礼なこと言わないでください。先輩に出来て俺に出来ないことがあるはずないでしょう。」

「うわー、何その対抗意識!…もう本当後から後悔しても知らないからね。」

「…ふん。」































20分待ちの待機列で並んでいる間。
ぴよちゃんさまは、じっと目を閉じ精神を集中しているようだった。
ジェットコースターに乗るだけで、何をそこまで高める必要があるのかと思ったけど
もうこれは絶対怖いんだな、と確信した。意外なところに弱点発見。

あんまり後輩をいじめたくないし、何よりぴよちゃんさまを苦しめたくないという思いから
何度かアトラクションの辞退を勧めたが、頑として受け付けなかった。
「怖いわけないでしょう、見くびらないでください。」なんて虚勢を張っているけど
ジェットコースターの乗客から悲鳴が聞こえるたびにビクッと肩を揺らしているのを
先輩は見逃していませんよ。









そしてついに私達の順番がまわってきた。
二名であることを、係員のお姉さんに伝えると
朗らかな笑顔で「1番後ろの列へどうぞー」と、案内してくれた。

マズイ、ジェットコースターの1番後ろって
どう考えても最も速度を感じる地獄の席じゃないですか。

いつもの私なら小躍りして喜ぶところだけれど、
今は隣に居る少年が気になって喜ぶことも出来ない。

眉間にしわを寄せ、目を閉じ、何かブツブツと唱えながら
最後列に並ぶ彼を見て、もうなんか色々と心配になってきた。
ジェットコースターが走ってる途中に気を失ったりしないだろうか。


「ぴ、ぴよちゃんさま大丈夫?1番後ろだけど…。」

「先輩もしつこいですね。…大丈夫に決まっているでしょう、今精神を集中しているので話しかけないで下さい。」

「わ、わかった。怖かったら、私の手握ってていいからね。」

「そんなみっともない真似するはずないでしょう、この俺が。」




ガタン…ガタン……



私達の目の前に、ついに到着したハリウッド・ドリーム・ザ・ライド。
前の乗客たちが楽しそうに降車していくのを見ながら
早く乗りたいなぁ、なんて思ってぴよちゃんさまに視線を向けると、




うわ、なんかものすごく目を見開いてる。






「ど、どうした、ぴよちゃんさま。」

「……なんですかこれ。」

「いや、もう今から乗るから今更辞退は出来ないよ?」

「な、なんでシートベルトとかそういうのがないんですか。」



確かに言われてみれば、ハリウッド・ドリーム・ザ・ライドには
よくある上から下ろして体を守るタイプのレバーが存在しなかった。

あるのは両足の間に挟み込み引くだけの簡易なレバーのみ。
そこに1〜4のボタンが備え付けられて、それを選択すると音楽が聴けるようだ。




「あー…あれで十分ってことじゃない?」

「そんなはずないでしょう!あれだけの速度で走るんですよ!?」


うろたえるぴよちゃんさまを引っ張って乗車させたはいいけど
明らかに怯えているようだった。
だけど、怖いのかと聞くとそうじゃないと答える。
どこまでプライドが高いんだか…こういうところはなんか跡部にソックリだよね。



「さ、ぴよちゃんさま音楽選ばないと!私はドリカムにしよーっと。」

「…もうどれでもいいです。」

「えー、ここはやっぱドリカムでしょ。……あ、出発するみたいだよ!」



係員のお姉さんたちが笑顔で手を振ってくれる。
私も笑顔で手を振ってみるのだけれど、ぴよちゃんさまにはそんな余裕ないみたいで。


ガタンガタンと上昇していくジェットコースターに、私のテンションも急上昇。
耳元から聞こえるドリカムの音楽も手伝って、私はぴよちゃんさまのことを気にするのも忘れていた。
あぁー、USJに来た!って感じがするなぁ。

目の前に見える景色がどんどん小さくなっていく。
USJの外にある駐車場の車が米粒みたいに小さく見えてきた時、
いよいよドリーム・ザ・ライドは頂上へ差し掛かった。




ギュッ




「…っ!っ…びっく…りした、ぴよちゃんさまだいじょ…」




いきなり隣の席から手が伸びてきたかと思うと、

なんとあのぴよちゃんさまが私の手をギュっと握っているではないですか。

目を堅く閉じてすがりつく姿に、私の母性本能はもう爆発寸前です。何この子抱きしめたい。

しかし普段なら絶対こんなことをしない彼の行動を見て、本当に大丈夫なのかと問いかけようとした時

残酷な程に速度をあげたドリーム・ザ・ライドは空を駆け巡る。






「き…きゃぁああああああ!」

「…っ!!」































「あー!楽しかった!最高だね、USJ!」

「………二度と来ません、こんなところ。」



結局最初から最後まで私の手を握りしめていたぴよちゃんさまは、
全く声を出さないままジェットコースターを乗りきった。
逆にそれってすごいことだと思うのだけれど、声を出すことも出来ない程怖かったのかな。

ジェットコースターが終着駅に近づき、速度を落とし始めると
握られていた手は何事もなかったかのように解放された。
ずっと握っててあげようか?とお姉さんらしく聞いてあげると
ものすごい形相で睨まれた。先程までの子羊のようなか弱いぴよちゃんさまはどこへやら。



「ふふ、あんな怖がってるぴよちゃんさま見たの初めて。」

「別に怖がってないです、捏造はやめてください。」

「じゃあどうしてずーっと私の手握ってたの?」


ニヤニヤして聞いてみる私は悪い先輩でしょうか。


「……たまたま手が触れていただけでしょう、握ってたわけじゃないです。」

「っぷっ!ふ…ふふ、そっか。そうだね、ごめんごめん。」

「何ですかその馬鹿にした顔は。違うって言ってるでしょう。」

「そういうことにしておくよ。……っく、ふふ。」

「誰かに言ったら許しませんからね。」































「これでいいかなー、皆へのお土産。」

「…そのカゴに大量に入っているものはなんですか。」

「パンツ。キティちゃんの男性用パンツがあったから、これ配ろうかなって。」

「止めておいた方がいいと思いますよ。」

「……あ、そっか。トランクス派の奴もいるもんね。確かにそうだ。」

「全くそういう意味の注意ではなかったんですが、まぁいいです。」


最後に訪れたのは園内出口にほど近いお土産屋さん。
閉園間近とあって、中々人が多い。
カゴを片手に、テニス部へのお土産と真子ちゃんへのお土産を探しているのだけど…


「…タオルとかでいいんじゃないですか。」

「…ああ!それなら皆使うもんね。」

「あっちにたくさんありましたよ。」


さすが、選手は目の付けどころが違うね。
私なんかはどうやって皆の期待を残念な方向で裏切ろうかという発想しかできないけど、
お土産って別にボケる必要ないもんね。つい悪い癖が出てしまった。

確かにタオルなら皆も喜んでくれるだろう。
部活でも使ってくれるに違いないし。










「後はー…あ、そうだ!跡部にジュラシックパークの帽子買わないと!」

「…本気で買うつもりですか。」

「だって本人がご所望なんだからしょうがないっしょ。……あ、アレいいじゃん!」

「……あんなものかぶってる跡部さん見たくないです。」


そこには頭を丸ごとすっぽり包むタイプの被り物が並んでいた。
その中でも一際可愛くない恐竜の帽子。
これを跡部が本当に欲しいのかどうか、もう私にはわからないけれど
取り合えずこれをかぶった跡部は今以上に面白いことになると思う。


買い物カゴにはレギュラー部員全員分のタオルに、
跡部のジュラシックパーク帽子。
真子ちゃんへのお土産は、可愛いハート形のクッション。
スヌーピーがちょこんとついていて、とっても可愛いんです。


あとは…



「もうこれで全部ですか?レジはあっちですよ。」

「あ、あのー…。」

「まだあるんですか?」

「え、えーっとね…そのー…あー、でもなぁ…。」

「……何ですか、早くしないと混むんですよ。」


途絶えることのない人ごみにイライラしているのか、
ぴよちゃんさまが厳しい表情で私を咎める。


……もう言うしかない!







「そっ、その……何かお揃いの物買わない?」











「……お揃いの物?」

「そ、そう。私とぴよちゃんさまで…何か記念に!ね!」

「………何を女子みたいなこと言ってるんですか。」

「女子や!見紛うことなき女子や、私は!」

「…例えば何を買うんですか。」

「お揃いのTシャツは?ほら、このエルモのTシャツ。」

「却下ですね。」

「ま、まぁこれは恥ずかしいよねさすがに。ならば…お揃いのストラップとか!」

「そんな目立つもの他の人にバレたらどうするんですか。」

「バレてもいいじゃん!え、嫌なの!?」

「嫌です。」

「わぁ、即答だ。
っく…じゃ、じゃあお揃いのマグカップとか!」

「………それは何か心情的にNGですね。」

「何が!」

「……まるでカップルみたいじゃないですか。」

「ええやないかー!何でそんな苦虫をかみつぶしたみたいな顔してんのよ!」


ここまで拒絶される私って一体何なんでしょうか。
私とカップル扱いされるのがそんなに嫌か…!私はこんなにウェルカムなのに…!

しかしこうなったらもう何が何でもお揃いのものを買ってやる…。


「…わかった、わかったよ。じゃあこれは?」

「……ペンですか。まぁ、そのぐらいなら…。」

「っく…ここまでレベルを下げないとお揃いのものは持ってくれないのね…。

「当たり前でしょう。まずこの旅行自体、口外しないでくださいって言ったの忘れてないですよね。」

「わ、わかってるよ!ちゃんと秘密にするから!」

「……これで全部ですか?」

「うん!皆にもお土産買えたし、満足。」

「……先輩ってちゃんとマネージャーだったんですね。」

「何、ちゃんとって。」

「いえ…。旅行に来てても部員のこと考えてるんですね。」

「別にそんな大それたことじゃないよ。ただ単に友達にお土産買ってるだけだって。」


不思議そうな顔でぴよちゃんさまが買い物カゴを見つめる。
もちろんレギュラーメンバー全員分のスポーツタオルの中に
ぴよちゃんさまのタオルだって含まれている。

「俺のはいいです」なんて遠慮するもんだから、
1人だけ持ってなかったら、皆に疑われるよ?と教えてあげると
大人しく感謝の意を述べられた。

お金半分払います、なんてまたもや真面目な事を言い出す後輩を窘めて
私達はやっとショップを後にした。





























「あー、もう終わっちゃった。なんか1日早かったね。」

「そうですね。」


USJの出口ゲートをくぐりぬけると、一気に現実に引き戻されたような気分だ。
名残惜しいけど、もう1日が終わっちゃったんだよね。
たくさん笑って、色んなぴよちゃんさまの表情も見れて…
本当に充実した1日だった!


「ね、ぴよちゃんさま。楽しかった?」

「……ええ。おかげさまで。先輩の情けない姿もたくさん見れましたし。」


そう言うと、また私の失態を思い出したのかクスクスと笑い始めたぴよちゃんさま。
私だってぴよちゃんさまの普段見れないような怯えた姿を思い出すと、きゅんきゅんして仕方ないけど
これを言うとまた不機嫌になるだろうから、年上らしくこの想い出はソっと胸にしまっておいた。


「さ、後は寝て食って帰るだけだねー。」

「ホテルはすぐそこみたいですね。」


USJの出口から徒歩3分の場所にあるホテル。
既に荷物は空港からホテルへ輸送済み。







大きな自動ドアが開いたと思うと、すぐにベルボーイさんが駆け寄ってきた。
当日の宿泊予定を伝えると、スマートな動きでフロントデスクまで案内してくれる。
…うふふ、なんだか大人になった気分。



「予約していた、です。」

「はい、ありがとうございます。……お二人様でご予約の様ですね。」


フロントの男性がカタカタとパソコンを打ち込む姿をボーっと眺めていると
私達の名前を確認してすぐに、フロントのバックドアから別の男性スタッフが登場した。

その2人で改めてパソコンを確認している様子を見ながら、
私とぴよちゃんさまは無言で顔を見合わせる。……何があったんだろう。


様、大変申し訳ございません。」

「…え、えーと…予約入ってませんでしたか?」

「いえ、ご予約はきちんと頂戴しておるのですが…。本日こちらの手違いでシングルルームが満室となってしまいまして…。」


男性スタッフが申し訳なさそうに言葉を続ける。


「ご予約いただいておりました、シングルルーム2部屋がご用意できませんでした。」

「…マジですか…、えーっと…」

「ただ、本日はツインルームに空きがございますのでそちらでご用意させていただきたいのですが、いかがでしょうか?」

「……ツイン?」


その言葉にもう一度顔を見合わせる。
えーっと…頭が混乱してるけど、それってつまり…


「2人で一室という…ことでしょうか。」

「もちろんシングルルーム2部屋分のお代金を既に頂戴しておりますので、
 通常よりも広いスーペリアルツインルームをご用意させていただきます。」

「ご迷惑をおかけいたしまして、大変申し訳ございません。」


大の大人に全力で謝られてしまっては、もう何も言えない。
…というか、2人で一室の方が私は嬉しいけど…いえ、決して下心とかじゃないんですよ。
しかし、そうは言っても…ぴよちゃんさまはどうなのかな…

恐る恐る彼の表情を覗き見ると、相変わらずの無表情で何を考えているのかはわからなかった。


「…仕方ないでしょう。他に泊るところもなさそうですし。」

「誠にありがとうございます、すぐにご案内させていただきますので。」


先程のベルボーイさんが私達の荷物を持ち、エレベーターへと案内してくれた。
3人で乗りこんだエレベーターはどんどん上昇していく。
私達はお互い言葉を発しないまま、気まずい沈黙が流れる。




チンッ





「どうぞ、こちらのお部屋でございます。」


最上階にたどりつくと、ベルボーイさんがカードキーを差し込み部屋の扉を開けてくれた。
想像よりもかなり広いその部屋は、中学生が泊まるようなレベルのそれではなかった。


「それではごゆっくりお寛ぎください。」



依然として無言の私達。ベルボーイさんは爽やかな笑顔で退室する。

訪れる沈黙に耐えきれず私は言葉を探した。











「…え…っと、大丈夫何もしないから!

「当たり前です、何考えてるんですか。」













長いようで短い1日は、まだ終わらない。