「跡部君からメールこないねぇ…。」
「ちょっとホっとしてる自分がいるよ…もう私のHPはとっくに0よ…。」
PLLLL…
「…え、あ電話だ。」
「嘘!跡部君から?!」
「さん!スピーカーにして、スピーカー!私達も聞きたい!」
「わ、わかった!」
ピッ
「もしもし?あと「なんだあの薄気味悪ぃメールは。」
「うす…薄気味悪いってなんだ!」
「「「ぶふっ!」」」
「……アーン?誰かそこにいるのか?」
「へ!?べ、別に!?私1人だよ?」
「………なるほどな。よめたぜ。」
「なっ…にが!?」
「…スケスケだぜ。待ってろ、逃がさねぇぞ!」
プチッ
「ヤバイ…逃げて、皆。」
「え、ど、どういうこと?」
「き…聞こえてたでしょ?あいつ…スケスケだぜ!って…言ってたでしょ!?」
「う、うん。ちょっと意味わかんなかったけど。」
「ダ、ダメ!あいつ気づいてるんだよ、私達が遊びでメールを送信してたこと!」
「……えー、普通気づかないよねぇ?」
「バ、バカバカ!跡部の厨二病全開のインサイトっていう技はね!なんか…なんか色々見えるの!」
「落ち着いてよ、。何言ってるか全くわかんないよ?」
「わた、私もわかんないよ!異次元なんだから、とにかく跡部はっ!」
ギィッ……
「…っっ!」
「…あ、きゃ…キャー!跡部様!」
「うわ、すごい本当に来た…。」
「み…皆逃げてぇえええ!」
「安心しろ……お前しか見てねぇんだよ!!」
屋上のドアを開けて、私めがけて一目散に走ってくる跡部を見て思いました。
あ、終わったなって。
「う…うわぁああああ!やめっ…ぎゃぁぁああ!ダメ!ちょ、制服だとパンツみえ…見えるって!」
「誰がてめぇのしょぼいパンツなんか興味あるんだ、よっ!!」
「しょぼいって何よ!乙女の神聖なパンツをあんたっていったぁああい!ギブギブギブギブギブッ!」
豪快に逆エビ固めをキめる跡部。
女子として屈辱的すぎる格好の私を助けることもなく
必死に写メを撮る華崎さん達。
女の子の友情なんて…こんなものだったというのか…!
「アーン?大好きな俺様にかまってもらえて嬉しいんだろうが。」
「なっ…ちが…アレは罰ゲームで…。」
「……覚悟はできてんだろうな。」
「しまった!いや…すいません!あ、ほら!その後ろの華崎さんが技をかけてほしそうにしてるから!」
「えっ!い、いいんですか!?」
「ほら!するなら従順な雌猫の華崎さんに罰を下してください!」
目をキラキラさせている華崎さんに視線を向けた跡部。
よし…っ!華崎さんには悪いけど私はこの隙に…逃げるよっ!
と思ったのもつかの間。
直ぐに私に向き直った跡部が発した一言。
「っは、生憎女を痛めつける趣味はねぇんだよ。」
「おらぁあああ!上等だこらぁあああ!」
氷帝カンタータ
番外編 You've got mail!!