「…私、跡部の家の子になりたいなぁ…。」
「冗談でも言っていいことと悪いことがあるだろ。」
「私の中では、言っていいことレベルの認識だったんだけど。」
「何で俺の両親に先輩が挨拶をする必要があるんですか。」
「そりゃ、将来の義父様、義母様になるかもしれないんだから」
「今年一番笑えないギャグですね。」
「…お人好しと言うか…何だか隙だらけだね。」
「へ?」
「失敗したのは、そういう意味じゃないよ。」
「親戚の家に来たついでじゃ。つまらんから抜け出して来た。」
「へ、へぇ〜。そっか!それじゃ、私はここで…」
「…ちょっと待ちんしゃい。」
「えっ?!ちょ…ちょ、何?!」
「……誰かが扉を閉めた。」
「えええ?!は、早く開けようよ見えない…!」
「……俺、ここでしか言えないこと言ってもいいッスか?」
「え、な…何?」
「……実は、こんな風に女の子に触るの初めてで…。」